マンガストーリーメイキング

ある日、web拍手でこんなコメントをいただきました。

はじめまして!
J子さんの時からずっと拝見しております。
独特の雰囲気と読み始めると止まらない魅力に引き込まれております。
思わぬ展開や伏線にいつも驚かされ、それがまた魅力なのですが、
アイデアは常に溢れてるんですか?
また、描くときは初めから結末を決めてから描くタイプですか?
それともキャラクターを自由に生かしているタイプですか?

次回の更新も楽しみにしております。
今後も頑張ってくださいね!

拍手コメントをもらった当時の私は、
「ウワーイ頑張って返信しちゃうぞー」
なんて思っていたのですが。

うまいことまとまりませんでした。

なので、まあこうして特設ページを作り、そして解説していこうと思った次第です。
拙い文章と解説ですが、何かの参考になれば幸いです。

又、今回のこのページでは、マンガの技法や絵の手法ではなく、あくまでもストーリーのつくり方(自己流)を解説させていただきます。
技法や手法はここを見るよりももっといいのがあるのでそちらを参考にしてみましょう。

まず、解説する前に、誠に勝手ではございますが、解説項目をいくつかに分けさせてもらいます。

1.伏線について(但し自己流)
2.アイデアの出処
3.ストーリー構築の仕方

以上三点について解説していこうと思います。

1.伏線について(自己流)

鄙歌のマンガといえば、多くの伏線!
と言われてビックリするくらいには、私のマンガにはいくつもの伏線に溢れています。
J子さんと僕、WalKでは(なんとか)多くの伏線を回収しました。もちろんだいず◎でいずにもたくさんの伏線が散らばっております。

本来、ここでは「伏線はただむやみに散らばらせてるワケではありません。ちゃんと計画して散らばせましょう」というのが妥当だとは思うのですが、私はそんなこと言えません。
だって、ほぼむやみに散らばせてますから・・・。

むやみとはいえ、一応計画は立てて伏線を張っています。
伏線は張れば張るほど謎が深まり、読者のドキワク感を増長させますので。

例えば、このシーン。

WalK1枚目

これは、最初の印象(ファーストインパクト)を増長させるための伏線です。
ちなみにこれは伏線としてちゃんと描き、伏線としてちゃんと処理した例でもあります。
「このセリフはどこにつながるんだ?」といった謎が最初に提示されます。
議題、問題が提示されているようなものですね。
ストーリー的にはこれは結論みたいなモンなので、「どこに繋がる」という謎は後々解けることになります。
わたしのストーリーにおける伏線は大体こんなもんが大多数を占めます。っていうか多分伏線ってこういうものを言うんだと思うの。


J子さんと僕 241枚目

こんな感じで、伏線として描いてないけど伏線として処理する例もあります。
ただのギャグ的一コマが伏線になった例です。
これはWalKよりもJ僕、だいずでいずで使用している手法です。
この手法を行うには、自分でストーリーを把握していることはもちろん、細やかな小ネタにも目をやることが大事です。
J僕は枚数がかなり多いので、自分で読み直すことも多々ありました。


だいず◎でいず 79枚目


だいず◎でいず 247枚目

これは、こっそり伏線を貼ってこっそり回収している例です。
読者に無意識に伏線を意識させ、無意識に回収します。ちょっと私も何言ってるのかわかってない
一枚目で、【だいずは髪を解くと別人のようになる】という要素が生まれています。
そして二枚目で、【別人のようになっただいずが海津に気づかれていない】という展開が繰り広げられています。
回収してます。回収してるってことにしてください。
この手法は・・・私も無意識にやってるんで、どの作品にどれくらいあるのか分かってないです。なんだこれ

伏線はストーリーを構築するのにほぼ必要不可欠な要素と言えますし、あればあるほど白熱したストーリーになることでしょう。ですが、マジで貼りすぎると読者の頭がこんがらがっちゃうのでほどほどにしましょう(どう考えても私が言えることではない)。

2.アイデアの出処

予想外の展開が繰り広げられる!と言われている鄙歌漫画ですね。
ぶっちゃけ、私にも予想外です。

アイデアが出る時、限って創作ができない状況なんです。
バイト中だったり、バイト中だったり・・・・・。まあ大体バイト中です。
逆に、バイト中以外のときはなっかなか出ないんです。なんでやろなあ。
出たとしてもなんかありきたりなストーリーで気に入らないこともしばしば。
バイト中に出たアイデア程、何故かぶっ飛んでて本編に採用してます。

「もし、〜したらどうなるだろう?」というキーワードの元、もんもんと妄想想像してます。
何故かバイト中がめっちゃ捗る。なんでやろなあ

実際にバイト中思いついた展開はこんな感じです。

 


J子さんと僕 1073枚目
一月二月の展開、どうしよう→思い切ってJ子退場させたらどうなる?


J子さんと僕 1115枚目
一月の話、展開思いつかないや→小泉殺したらどうなるんだろう?


WalK 201枚目
もし、父親殺しを正当化できるとしたら?


WalK 248枚目
ももちゃんをどうにかハッピーエンドにしたいんだけど、悠月をどうしてくれよう
→もしもあの死神が本当の悠月じゃなく、偽物だったら?
(WalKは原作があったので、井田信也までのシナリオは大体それに沿っています。なのであまり突拍子なネタは悠月編と桃編に詰め込みました。
あと、WalKの以上二つのネタは完全に後付けです。)


だいず◎でいず 229枚目
もしも海津の母親が留置所行きの大悪党だったら?

もしも○○したら?
枝分かれ先は多数あります。
その中で、一番いい流れを確実に掴み取ることが大切です。

 

3.ストーリー構築の仕方

一概にコレ!と言えるストーリー構築の手段をとっていません。
各作品ごとに違っていますので、各作品ごとに解説します。

J子さんと僕
連載スパンが長かった為、キャラクターと向き合う時間が大量に取れた作品です。
ですので、この作品においてはキャラクターを自由に生かして描きました。
特にオカルト研究部の三人は、J僕連載前より誕生していたキャラクターだったので尚更です。
正直にいうと、オカルト研究部の三人を描きたいが為に始めた連載だったので、キャラを動かす以外の方法がむしろ思いつきません。
でもストーリーはキチンとEverNoteに記述、印刷し確認しながら描き進めました。

WalK
昔書いていた小説が元になっている漫画なので、大まかなストーリーは出来上がっていました。
小説版とは大きくストーリーは異なる結果となりましたが、まあ、あの、J僕の反省もありましたので最初からストーリーを構築したあと、WalKの執筆を開始しました。
変えたとすれば、チョイチョイした小ネタと結末のチョイチョイです。
この方法じゃないと1P目からのあのつなげ方はできないですね・・・。

だいず◎でいず
上二つの合致版です。
キャラクターは殆どが昔の創作キャラのリメイクなので動かしやすいです。
登場人物が多すぎて采配できてない感じはありますけど・・・・。
また、今回はキチンと終わりを設定しています。バッドエンドです。
でもどっちかっていうと結構右往左往しているので、キャラ生かし型ですかね。

今回の解説はなんだか腑に落ちない感じですがこれにて終了です。
何かまだ質問等ございましたら、お気軽にご連絡いただけるとありがたいです。

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